新著 

 

『チューリングを受け継ぐ  論理と生命と死』

 

2009年8月 頸草書房より出版

 

チューリングの意味の「計算不能の壁」を越えて、その向こうの哲学的課題へ議論を展開したものです。

 

前著『甦るチューリング』では、チューリングの人生を経年的に辿り、実際、ロンドンやケンブリッジのゆかりの場所を取材し、如何にコンピュータサイエンスが始められたかを物語りました。

しかし、エニグマ暗号の解読については、どうしてもわからない部分が残りました。

 

本書では、エニグマ暗号解読をより深く調査し、

エニグマ解読用のマシン「チューリングボンベ」で採用された

「恒等回路」とでもいうべきアナログ回路技術が、

暗号解読成功のキーとなっていたこと、

また、恒等回路はチューリング計算不能マシンの豊かな領域を

開くかもしれないことを述べています。

さらに、彼の創始した計算論や人工知能への予言をもとに、

論理と生命の哲学的基本問題について著者の見解を述べています。

 

 

目次はここ

 

 


 

「甦るチューリング – コンピュータ科学に残された夢」NTT出版、200210

月刊アスキーに連載した、「生命は計算できるか--チューリングへの旅」に大幅加筆・改訂したものです。

アンドリュー・ホッジス氏によるチューリングの伝記、”ALAN TURING, the enigma”を参考に、チューリングの人生をたどり、彼の学問的研究業績への著者の独自の見解を述べています。

チューリングは20世紀前半、 コンピュータサイエンスを創設した数理学者・ 自然哲学者・暗号破り・コンピュータ設計者・数理生物(形態形成)学者、 オリンピック代表クラスのマラソンランナーで、ホモセクシャルゆえに有罪となり、 謎の自殺をしました。

 

正誤表・コメント

 
「ロボットにつけるクスリ -- 誤解だらけの コンピュータサイエンス」アスキー、20001

この本は、講義「科学技術とSF」 の一部のテーマを拡大して、月刊アスキーに連載されたもの をまとめたものです。キャッチフレーズとしては、 
「猫にできてコンピュータにできないことはゴマンとある」 「歴史は計算できるのか?」「自意識はなぜコピーできないのか?」 「計算不能のコンピュータとは?」。 「人工知能の世紀末--HAL9000を作れ」「進化する自己中心主義」 「ゲーム複雑系の勝利者」 「仮想世界の生き方」「自己改変するループ」。 

お詫びして訂正します:

1.「ロボットにつけるクスリ」初版本には以下の間違いがあります。170ページ、上から13行目。

f(5+w)/(1-w) は間違いで、fw/(1-w)+5f が正しい式です。

2.初版本に限らず、4章、185ページから188ページまでで、「勝率70パーセント」「70パーセント以上」
という箇所は、いずれも「勝率30パーセント」「30パーセント以上」が正しいです。


 
「進化論は計算しないとわからない --- 人工生命白書」共立出版, 1998 7

中立進化するロボットと囚人のジレンマによるモラルの形成 を扱っています。

 

 
「誰がどうやってコンピュータを創ったのか?」共立出版, 19956

本書では,イギリスにおいて計算機械が構想された 19世紀の初めから,1940年代のアメリカにおいて今日のコンピュータの基本 が確立し,イギリスにおいて最初のコンピュータが出現した1950年までを主 として物語っています. 
出来るだけ史実に忠実であるため, この本では,常に資料の紹介と,個人的な当て推量,意見などと区別する ことを心がけた. そのため,資料 に基づいている部分と,推量の部分の活字を区別し,資料に基づかない部分は, 別の活字を使うことによって,読者に常に出来るだけ客観的な 事実を提供しようと心がけた.

目次  はじめに 第1章 コンピュータの垂直世界  第2章 ヴィクトリア朝の夢と挫折  第3章 エイダ伝説とバベッジ  第4章 百年の空白  第5章 ENIACと戦争の時代  第6章 プログラム内蔵方式とフォン・ノイマン  第7章 汎用コンピュータの時代  第8章 アタナソフ再登場  第9章 歴史における逆接  おわりに 

 

 
「人工生命の夢と悩み、 コンピュータの中の知能と行動の進化」裳華房、1994

 

 
「はやわかり、システムの世界」 共立出版、1993

[目次] はじめに 
I 部 システムの基礎 
1.
システムの基本用語  1.1 システムとは何か ?  1.2 システム環境とシステム境界  1.3 サブシステムとシステム構造  2. システムの動的モデル  2.1 入出力関係とブラックボックス  2.2 静的なシステムと動的なシステム  2.3 システム間のアナロジー  2.4 線形システムと非線形システム  2.5 伝達関数表現と状態変数表現  2.5.1 ラプラス変換  2.5.2 伝達関数表現  2.6 状態変数表現  3. 連続系と離散系  3.1 離散化と差分方程式  3.2 オートマトンモデル  3.3 確定系と確率系  3.3.1 ランダムウォーク  3.3.2 マルコフ過程  4. いろいろなシステムモデル  4.1 グラフによるシステムの図的表現  4.2 システム工学とシステム最適化  4.2.1 線形計画法  4.2.2 非線形計画法  4.2.3 動的計画法  4.2.4 最適制御  4.2.5 その他の最適化問題  4.3 システムの信頼度  4.4 ゲーム理論 
II 部 システムの世界 
5.
システム科学・工学のルーツ  5.1 ノーバート・ウィナー  5.2 ジョン・フォン・ノイマン  5.3 情報理論,その他  6. 分散システムの例:経済学のモデル  6.1 自由市場における需給均衡と価格の形成  6.2 国民所得均衡と経済の循環  7. コンピュータの世界,その垂直構造  7.1 垂直構造とアーキテクチャ  7.2 命令実行制御  7.3 ソフトウェアの世界  7.4 コンピュータのシステム論  8. 人工知能の冬,人工生命の春  8.1 ドレィファス事件  8.2 記号主義的人工知能の原理的な困難  8.3 脳のしくみ  8.4 神経回路の数理モデルとコネクショニズム  8.5 生物のシステム的理解  8.6 遺伝と適応の計算,遺伝的アルゴリズム  8.7 人工生命の例  8.7.1 マメゾウムシの研究  8.7.2 原始の地球:TIERRA  8.7.3 言語と意味の共進化  8.8 人工生命の主張  8.9 進化論をコンピュータで検証する  8.10 人工生命の春  9. おわりに,システムにおける工学的方法 
謝辞  参考文献  索引 

専門書ですが、私のライフワークだった超並列コンピュータの 本です。

PAXコンピュ−タ、高並列処理と科学計算」オ−ム社、1985

本書は、私たちが1977年頃から築き上げてきた、 PAXという名の高並列型コンピュータの世界を紹介するものである。また、PAXの記述にとどまらず、並列コンピュータや科学技術 計算一般についても言及している。 

PAX Computer -- High-Speed Parallel Processing and Scientific Computing", Addison-Wesley, 1989 (ISBN 0-201-18492-3)

いまや絶版らしく、Addison-WesleyHPで検索してもでてこない。


共著の著書は沢山あるので省略します。