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新著 『チューリングを受け継ぐ 論理と生命と死』 2009年8月 頸草書房より出版
本書では、エニグマ暗号解読をより深く調査し、 エニグマ解読用のマシン「チューリングボンベ」で採用された 「恒等回路」とでもいうべきアナログ回路技術が、 暗号解読成功のキーとなっていたこと、 また、恒等回路はチューリング計算不能マシンの豊かな領域を 開くかもしれないことを述べています。 さらに、彼の創始した計算論や人工知能への予言をもとに、 論理と生命の哲学的基本問題について著者の見解を述べています。 計算不能壁を越えると、「サイエンスの壁」に遭遇するでしょう。 それを越えるための乗り物は、フィクションです。 本書が、前著や他の類似の著作と大きく違っている点は、 学術書の付録に、フィクション(『幻』の第3部)が付いている という意外性(顰蹙か?)でしょう。お楽しみ頂ければ嬉しいです。 |
「甦るチューリング – コンピュータ科学に残された夢」NTT出版、2002年10月
アンドリュー・ホッジス氏によるチューリングの伝記、”ALAN TURING, the enigma”を参考に、チューリングの人生をたどり、彼の学問的研究業績への著者の独自の見解を述べています。
チューリングは20世紀前半、 コンピュータサイエンスを創設した数理学者・ 自然哲学者・暗号破り・コンピュータ設計者・数理生物(形態形成)学者、 オリンピック代表クラスのマラソンランナーで、ホモセクシャルゆえに有罪となり、 謎の自殺をしました。 |
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場所 |
誤 |
正 |
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98ページ、上欄 9行 |
[S3] |
[S1] |
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157ページ(さくいん)、左欄、上 1行 |
86 |
68 |
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奥付け(159ページ)。略歴に追加 |
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2001年4月 筑波大学名誉教授 |
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同上。著書に追加 |
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「甦るチューリング」 |
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同上。著書の下に追加 |
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ホームページ http://www1.accsnet.ne.jp/~hosinots/index.html |
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同上。コンピュータ歴 |
このとき、機械語(MC6800マイクロプロセッサ)プログラミングを再び経験。 |
(削除) |
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同上。コンピュータ歴の最終行 |
素粒子物理計算に現在もフル稼動。 |
素粒子物理計算に稼動し、1999年国立科学博物館に収蔵された。 |
これは人工生命を始めるときに一番参考になった(これしかなかった)本だと いう評価を頂きました。まず、ジャーナリストの本は役に立ちません。
若い学者も概して自分の研究の弱点を書きませんから、 あまり参考にはなりません。この本はいいところも 問題点も全部告白しています。「悩み」とはそういう意味です。
書店でコンピュータのコーナーで見つからないときは、 裳華房のポピュラーサイエンスのコーナー(もしあれば)を探してください。 [あとがきより] コンピュータ中の人工生命は日々激しい淘汰にさらされながら、けなげに生き
ている。彼・彼女らの造物主であったわれわれも、日々、悩んでいる。なぜそ のようにすぐ絶滅するのだ、なぜそのように爆発するのだ、なぜそのように馬 鹿なのだ、このような造り方でよかったのか、と悩んでいる。
目的があるべきでない、ほんとうに創発なのか、お前が仕組んだのだろう、と いう後門の狼のような批評家と、そんなものが何に役立つのだ、いったい何が
わかったというのだ、遊んでいるだけではないのか?という前門の虎のような 学会誌査読委員に挟まれて、哀れな造物主はおろおろしている。
人工白鷺には、教師もいない、親もいないが、自分で行動を獲得した。ニュー ラルネットをもっていて、その結合の重みを先天的にGAの枠内で進化させた。 GAの中ではいろいろな個体が生存をかけて争っている。ルーレット法で個体選
択をやると、成績の良いもの程、繁殖できる。まるで受験戦争の偏差値の世界 だ。
人工白鷺に向かって先生が、あなたは55点ですよという、点数評価をしたわけではない。白鷺は実際に餌をとり、繁殖し自然界でやっているように生きた。
確かに、仲間と群れて餌を見つけ食い繁殖するという仕掛をわれわれ人間が設計し、1羽の鷺ごとに与えた。しかし、あとは非明示的に白鷺は動いて、集団 行動が発現した。われわれが、群れる鷺にしたり、孤独な鷺にしたわけではない。これが人工生命であると言えば、納得してもらえるだろうか?
ただ、無目的というキーワードはどうだろう?研究目的としては、現実に茨城 県を飛んでいる白鷺のコロニーがいわば「正解」であり、それを解明したいと
いう「研究目的」をわれわれは持っている。われわれは正解を知っているのだ。 このいわば正解を知っていながら、できるだけやせ我慢して知らないふりをし ている、というところが人工生命研究のこだわりであり、譲れない一線なのだ。
このどこまでも人間が明示的に仕組んでいいのか、という悩みが一番深刻な現 場での悩みである。理念から言えば、一切仕組んではいけない。しかし現実に は仕組まざるをえない。
ロボットは白鷺とは違ってお互いには闘っていない。GA中の創発(第2章 2.1) が起こっているにすぎない。しかし、明示性に関する悩みは、白鷺と同じだ。
複雑な現象を前にして、ただ複雑だと言っているだけでは、複雑系の理解には 程遠い。しかし、何に注目して解析すればいいのかがよくわからない。それが
わかれば、その複雑系を理解できたと言ってよいぐらいだから、これはいたち ゴッコである。
人工生命研究を実際にやっているわれわれは、ここで紹介したような段階で研究し、自然や人工世界の目も眩むような複雑さの前で悩みつつ、その工学的可
能性に夢を抱いている。複雑な自然または人工のシステムから、コンピュータ で取り扱える程度の大きさのモデルを切り出し、その多層システムの間で生じている上下双方向の非線形な絡み、すなわち創発現象の織りなすドラマを観察
している。 また、人工生命研究の基本的方法論である非明示性にこだわり、できる限り非 明示的であろうとしている。しかし何かを実現し例示しようとすると、どうしても妥協せざるをえないことも多い。この本はその実態を正直に書いた。そし
て、人工生命の現場では、人工生命は少しも「いかがわしく」なく、「空虚な 流行」でもない、ということを示したかった。
システムを学ぶ人にはいい教科書だが、講義できるのは 著者だけだ、という評価を頂きました。だから、私が工学システム原論 という講義を止めたとき、この本は絶版になってしまいました (と思っていたら、先日、在庫が残り少なくなったので、 重版したいと出版社から言ってきました)。 それで、2000年中に500部増刷されます。
アポロ 11号宇宙船が月へ初めて人類を運んだ頃,「システムブーム」が起 きた.当時,大量に店頭に並んだ「システムの本」とは一味違った風にシステ
ムを料理しようと考えて書いた.
読者はシステム分野の新人であることを想定しており,大学1年生または それと同等の数学的社会的常識をもっていることを前提にしている.「システ ムなんとか学科」という名前の大学の学科や会社の部署に入ってみたが,シス
テムのとらえ所がわからなくて悩んでいる新人諸氏,また中高年になっていき なりシステム部門に配置転換させられて悩んでいる会社員の方々,また,シス テムなど食傷ぎみだと思っているエキスパートの諸氏も,ぜひこの本の新しい
味付けを賞味していただきたい.
まず新人向けに,システム科学・工学における基本的概念と共通用語につ いて述べる.次にシステムを「システムモデル」として表現する方法をいろい ろな例をあげて説明する.記述は新人にわかりやすくということを心がけたつ
もりである.そのあと,システム科学・工学の興味深い例やトッピクスを紹介 する.内容には深くは入らない代わりに,システムとその周辺分野の鳥かん図 を紹介しようと思う.システムとは何かおもしろそうなものだなという雰囲
気だけを吸収して頂ければいい.
[目次] はじめに
第 I 部 システムの基礎
1. システムの基本用語 1.1 システムとは何か ? 1.2 システム環境とシステム境界 1.3 サブシステムとシステム構造 2. システムの動的モデル 2.1 入出力関係とブラックボックス 2.2 静的なシステムと動的なシステム 2.3 システム間のアナロジー 2.4 線形システムと非線形システム 2.5 伝達関数表現と状態変数表現 2.5.1 ラプラス変換 2.5.2 伝達関数表現 2.6 状態変数表現 3. 連続系と離散系 3.1 離散化と差分方程式 3.2 オートマトンモデル 3.3 確定系と確率系 3.3.1 ランダムウォーク 3.3.2 マルコフ過程 4. いろいろなシステムモデル 4.1 グラフによるシステムの図的表現 4.2 システム工学とシステム最適化 4.2.1 線形計画法 4.2.2 非線形計画法 4.2.3 動的計画法 4.2.4 最適制御 4.2.5 その他の最適化問題 4.3 システムの信頼度 4.4 ゲーム理論
第 II 部 システムの世界
5. システム科学・工学のルーツ 5.1 ノーバート・ウィナー 5.2 ジョン・フォン・ノイマン 5.3 情報理論,その他 6. 分散システムの例:経済学のモデル 6.1 自由市場における需給均衡と価格の形成 6.2 国民所得均衡と経済の循環 7. コンピュータの世界,その垂直構造 7.1 垂直構造とアーキテクチャ 7.2 命令実行制御 7.3 ソフトウェアの世界 7.4 コンピュータのシステム論 8. 人工知能の冬,人工生命の春 8.1 ドレィファス事件 8.2 記号主義的人工知能の原理的な困難 8.3 脳のしくみ 8.4 神経回路の数理モデルとコネクショニズム 8.5 生物のシステム的理解 8.6 遺伝と適応の計算,遺伝的アルゴリズム 8.7 人工生命の例 8.7.1 マメゾウムシの研究 8.7.2 原始の地球:TIERRA 8.7.3 言語と意味の共進化 8.8 人工生命の主張 8.9 進化論をコンピュータで検証する 8.10 人工生命の春 9. おわりに,システムにおける工学的方法
謝辞 参考文献 索引
専門書ですが、私のライフワークだった超並列コンピュータの
本です。これは私が京都大学の助教授の頃から始めた開発研究で、 多くの大学院生・4年生の協力の下に10数年継続しました。後に筑波大学において、計算物理学に用いられる、多くの後継機が開発されました(概要は、 筑波大学計算科学研究 センター)。なお、この本に書かれているのは、筑波大学で製作した 3号機PACS-128を用いた検証研究です。星野が編著者となって 1984年の時点での学生の研究をまとめたものです。
[はじめにより]コンピュータは一つの宇宙である。どんなコンピュータも それ自身の世界をもっている。本書は、私たちが1977年頃から築き上げてきた、 PAXという名の高並列型コンピュータの世界を紹介するものである。とくに、 人類にとって未知の領域といわれる並列処理について、科学技術計算への応用 を中心に解説した。また、PAXの記述にとどまらず、並列コンピュータや科学技術 計算一般についても言及している。
当時IBM ワトソン研におられたHarold
Stoneさんの助力、 ニューヨーク大学のSusan Goldmanさんの翻訳により Addison-Wesleyから出版されたものです。
このPACS/PAX類似型(3次元トーラス構造)を採用したスーパーコンピュータが多くなっています(
たとえば IBMのBluegene)。 高並列ではこの構造以外作りにくいことが理由でしょう。
しかし、この本の存在はほとんど知られていない(たぶん)。いまや絶版らしく、Addison-WesleyのHPで検索してもでてこない。
共著の著書は沢山あるので省略します。