犬の豆知識


1999年度ジャパンケネルクラブの犬種登録数発表
(ジャパンケネルクラブ会誌より抜粋) 2000/3/12

 ジャパンケネルクラブの1999年の総登録頭数は、前年対比9185頭(2.2%)増加の143犬種424061頭でした。犬種別に見ると、1998年の統計でシー・ズーを抜いて1位となつたダックスフントが、登録数を伸ばし初の7万頭台を記録、トツプを堅持しました。増加数は16509頭でした。タックスフントは3バラエテイーを合わぜて1犬種としていますが、ミニチュアだけてその増加数のほとんどを占めています。1955年の統計ではダックスフントの登録数は136頭で第11位でした(総数は38犬種10525頭)。ダックスは古くからの人気犬種であるといえます。ユ二一クなスタイル、バラエテイに富んだ毛種・毛色やサイズから、ダックスフントの登録頭数第1位はしばらく続きそうです。
 以下、2位のシー・ズー、3位のゴールテン・レトリーバーは、登録頭数は減ったものの根強い人気を誇っています。第4位のラプラドール・レトリーバーは+577と微増でした。一昔までほとんど見られなかったレトリーバーの人気は完全に定着したものと考えられます。他の上位犬種でばチワワ(+4032)、ウエルシュ・コーギー・ペンプローク(+5438)、パピヨン(+1337)が安定した伸びを示しました。
 11位以下では、ボクサー(+139)、セント・バーナード(+109)、ドーペルマン(+97)、ニューファンドランド(+117)、グレート・デーン(+125)などの大型大の登録数が増加したほか、95年の92頭から毎年50%以上の伸ぴ率を見せているイングリッシュ・コッ力一・スパニエルや、対前年比で160%増となったジャック・ラッセル・テリアなどが目立ちました。
 全体的に見て、中・大型犬種の登録が目立つものの、日本の往宅事情を反映してやはり小型・愛玩犬種の人気はあいかわらず高いといえます。

1.ダックスフント(76711)
2.シー・ズー(37489)
3.ゴールデン・レトリーバー(29079)
4.ラブラドール・レトリーバー(27343)
5.チワワ(26067)
6.ヨークシャー・テリア(25530)
7.ウェルシュ・コーギー・ペンブローク(21064)
8.ポメラニアン(17771)
9.マルチーズ(16619)
10.パピヨン(16449)
11.ビーグル(15431)
12.柴(12711)
13.プードル(12711)


ドッグショーについて
(ジャパンケネルクラブの会誌より抜粋して改訂) 2000/3/5

(1)目的
 ドッグショーは、全国各地で毎週のように開催されています。でも、いい血統書付きの犬が集まってチャンピオンを決めるコンテストくらいのイメージしか持っていない人も多いのではないかと思います。
 実はドッグショーには、きわめて重要な目的があります。それは、純粋犬種を守り、良い血統を後世に伝えていくためということです。そのため多くの人に優秀な純粋犬種とはどのようなものかを知ってもらい、いい犬を飼育してもらうことが必要です。ドッグショーは、優秀な犬を選び出し、表彰することによってそのよい血統を作り守っていく、また、優れた犬を繁殖しようという努力を奨励することが、開催の目的といえます。

(2)分類
 ドッグショーには、すべての犬種を対象とした全犬種展、FCI(国際畜犬連盟)が定めた犬種グループごとの犬種群展、ひとつの犬種だけを対象にした単犬種展の3つがありまず。全犬種展とは、純粋犬種であれぱどんな犬種でも参加でぎます。すべての純粋犬種は、大きく10のグループに分かれています(2000年4月以降は日本原産犬種が第11グループとして独立します)。従って、全犬種展には、80種類以上の犬種が参加します。
 ジャパンケネルクラブ関係で最も大きなドッグショーは、毎年3月下旬に開催されるFCIアジアインターナショナルドッグショーです。2000年度は3月25日(土)、26日(日)の二日間にわたって東京ビッグサイトで開催され、113犬種、2800頭が参加する予定となっています。その他の大きいショーとしては、各地区ごとのFCIインターナショナルドッグショーがそれぞれ年1回開かれます。

(3)審査
 クラプ連合会展以上の犬ぎな全犬種展の審査は下記のトーナメント方式で行われます。
@犬種毎の審査: まず、犬種ごとに年齢で区分されたクラスで雄雌が別々に審査を受け、各クラスの一席犬のみに次の審査へ進む権利が与えられます。次に、各クラスの一席の中からウイナーが運出され(雄であれぱウイナーズ・ドッグ<WD>、雌ぱウイナーズ・ビッチ<WB>と呼ぶ)、チャンピオンクラスの犬たちとともに、その犬種の最優秀を選出する審査を受け、その犬種の雄雌の最優秀(ベスト・オプ・プリードくBOB>)が決定します。
Aグループ毎の審査: BOBとなった犬は、同グループの他のBOBと、そのグループの最優秀(ベスト・イン・クループ〈BG〉)の座を目指して次の審査を受けます。
B全体の審査: ベスト・イン・グループとなった犬は、さらに次の審査に進みます。それぞれのグループの代表犬によって、雄のトップであるキング、雌の場合はクイーンを決定します。ここで選出されたキングとクイーンの2頭のうちから、そのドツグショーの最高栄誉であるベスト・イン・ショー<BlS>が決定され、ショーはその幕を閉じます。

・クラプ連合会展以下の一般のクラプ全犬種展では、上記のうちグループ選出を行わず全BOBの中から雄雌各13頭ずつのエクセレントグループを選出し、その中からキングとクイーン⇒ベスト・イン・シ∃ーと運出していきます。

・犬種群展は前述したように、ひとつのグループだけのショ一です。勝ち上がり方式は一般のクラブ全犬種展に準じています。

・単犬種展とは、ぴとつの犬種だけで行われるショーのことです。勝ち上がり方式は、ほぽ全犬種展と同じで、クラス一席犬のみが次の審査へ進むことがでぎます。単犬種展には、年齢クラスの他に、特に繁殖奨励の意味から「自家繁殖犬組」という自分の繁殖した犬を名義変更することなく所有して出陳でぎるクラスもあります。このようにして決定した雄雌それぞれのナンバーワン(全犬種展・犬種群展のBOBにあたる)を、単犬種展では、雄組の場合はベスト・ドッグ<BD>、雌組ではベスト・ビッチくBB>と呼ぴ、さらにこの2頭によってこのショーのナンバーワンをベスト・イン・スペシシャリティショーくBlSS>として選出します。惜しくも選ぱれなかった犬をベスト・オプ・オポジット・セツクスく反対性優秀犬/BOS>と呼んでいます。
 
(4)審査基準
 審査員が審査の基準としているものが「犬種標準(スタンダード)」です。スタンダードは、その純粋犬種の理想像が文章で書かれたもので、それぞれの犬種の全体像、また頭部から尾までの各部分、性格を細かく定めています。審査員はこのスタンダードに基づき、次の7つのポイントから犬を審査しています。

・タイプ:一目見てその犬種とわかる犬種の特質
・クオリティー:犬質
・コンディション:当日の健康状態や精神状態
・サウンドネス:健全性
・バランス:頭部と体嘔、前躯と後躯との調和
・キャラクター:性格
・ムーブメント:動き

 審査は「個体審査」としてまず触審により、全体と各部をチェックし犬種標準と比較してその本質を見極め、続いて歩様審査でそれを確認します。また、次に比較審査でそのクラスに出ている他の犬との順位を決定します。そして、その犬種に定められたスタンダードに照らし合わせ、理想像に最も近い犬が優秀とされます。また、ベスト・オブ・ブリード決定以降の審査のように、スタンダードの異なる犬種を比較する場合には、犬と犬の比較ではなく、それぞれのスタンダードにいかに近いかを基準にして優劣な犬が決定されます。

(5)見学
 ドツグショーを観戦するのに特別な手続ぎはいりません。展覧会日程表を調べて近くで開催があれば、誰でも見に行くことができます。 審査開始はほとんどの場合、午前9時か10時。入場料もほとんどのショーでは無料です。また、数多く見てみたいという特定の犬種があるなら、単犬種展かあるいは全犬種展に午前中に出かけることが薦められます。これは全犬種展では午前中に各犬種毎の審査が行われるからです。 また、同一の犬種の中では、審査は年齢の若いクラスから順に行われます。
 見学のポイントは、「どのように審査がおこなわれるのか」、「どのように審査員に犬を見ぜるのか」、及び審査員の審査の仕方などです。特にハンドラーと犬との協力体制などは興味あるところです。
 なお、会場でのマナーとしては、参加している犬に触らない、審査リング内に立ち入らないことが求められます。会場に愛犬を連れて行くことはOKですが、審査の邪魔にならないようにしつけができていることが必要です。また、事故には十分注意して下さい。


犬猫のガンについて
(1999年8月23日(月)の朝日新聞朝刊より) 1999/8/28

 がんにかかる飼い大や飼い猫が急増している。麻布大学獣医学部科農動物病院腫瘍科(神奈川県相模原市)の診療数はこの10年で10倍以上に増え、大阪府立大学農学部付属家畜病院(大阪府堺市)も、がん専門の診療科の開設を検討中だ。伝染病によるぺットの死亡が滅り、がんになりやすい年齢まで寿命が延びたことが背景にあるという。日本人の死因で、がんが結核を抜いたのが1953年。ペットの世界でも、数十年遅れで同じ現象が起きているのかもしれない。
 全国の獣医師の紹介でペットが診察を受けに来る麻布大学付属動物病院で、11歳のマルチーズのがん手術を見た。腹に小指大のしこりが数力所あり、ごつごつしている。飼い主の女性は涙ぐみながら、手術終了を待っていた。全身麻酔をかけて手術台に乗せ、心拍数を測りながら、信田卓男助教授がメスを入れた。「抗がん剤を打ったり、放射線を当でたり。人間の治療と同じです」この病院で85年のがんの診断数は、犬25匹、猫3匹だった。それが、96年には犬363匹、猫44匹に増えた。
診察総数に対する比率だと、85年にご3.5%だったがんの犬は89年に10%を超え、94年以降は30%以上に。85年に1.1%だった猫は九四年に29%にまで上がり、最近は20%前後。日本小動物獣医師会の全国調査によると、関東地方の犬は83−86年の平均で寿命が8.2歳だった。それが94年には10.7歳に。猫も4.3歳から7.2歳に延びていた。人問に置きかえると、10歳以上は寿命が延びたことになるという。
 大阪府立大学付属家畜病院の馬場栄一郎院長は「大や猫は5歳を過ぎると、がんにかかりやすくなる。正確なデータはないが、この10年間でがんの症例は数倍に増えた」と詰す。犬や猫の死因についで、詳しいデータはない。日本小動物獣医師会の調査でも、犬の死因で伝染病が90年の48%から94年に25%に減り、それ以外の死因(がんや心不全など)が50%から62%に増えたことは分かったが、内訳は不明のままだ。麻布大学の信田助教授らは95年、「日本獣医がん研究会」を発足させ、450人ほどの会員から症例を集めている。


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