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論壇*1

今年(2003年),3月におこなわれた国際スポーツ情報協会(IASI)の総会に出席した時の話題を紹介します.

IASIは,世界中のスポーツ情報に関係のある大学,機関,政府関係者が集まる会議で,各国のスポーツ情報研究者とのコンタクトとれる貴重な会議です.

今年の開催地はキューバのハバナ,時期は3月17日から22日までです.普通であれば,日程通りに出発して戻ってくるというだけのものですが,今年は,運の悪いことにアメリカのイラクへの攻撃が間近にせまった時に出発となり,ハバナにいた時に,開戦という事態になってしまいました.そこで,会議の内容もさることながら,出張の途中で感じた戦時の雰囲気などを紹介したいと思います.

ハバナへは直行便もなく,ロサンジエルス,ニューメキシコ,ハバナと経由し,二日がかりです.開戦前で,途中の各空港などの警備が厳重であると予想し,旅程は余裕をもって出発しました.さすがに空港の検査では,パソコンは開けられて爆薬物のチェックをセンサーでするなど,日本の警備とは大違いで入念でしたが,大勢の空港職員が対応していて,チェックは厳しいものの時間は思ったほどとられず,ちょっと気が抜けるほどでした.

無事ハバナに到着し,会議は普通通りにはじまったかといえば,そうではなく,アメリカ,カナダからの研究者は,結局最後までビザが発給されずに来ることができませんでした.ご承知の通りアメリカとキューバは国交がなく学術関係でも非常にぎくしゃくしたところがあります.*2

とうとう開戦ということになったことをホテルのCNNニュースで知ることとなりました.しかし,なにせ会議にはイスラエルの研究者もいれば,シリア,エジプトから中国の研究者までいます.へたに話題にすると大変なことになるという感じで,食事中でもあまり話題に上らせずという状態でした.ホテルにいる人達も,TVニュースをみて,一応心配はするが,どうも別世界の出来事という感じです.

さて,無事会議は終わり,戻る途中,ロスアンジェルスのホテルで一泊しました.そのホテルでは盛大な若者のグループのパーティーが開かれていて,TVでの扇動的な取り扱いとはうらはらに,まるで戦争中という感じがせず,市民はまったく普通の生活をしていました.その時の私の印象は,第2次世界大戦中でもハリウッドでは映画を作っていたということに驚いた日本人とあまり違うところはありません.

近い将来にこのIASIの総会をJISSで開催することを計画しています.その時は,平和な中で出来ることが一番だと思うこのごろです.


*1 センターだより
*2 後日談ですが,別な会議でアメリカに行った時,キューバのビザがあるパスポートを見た税関は,私を別の場所に行かせ,都合15分以上もバッグをチェックするなどのいやがらせをしました.

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