フォーサーズシステムのレンズ寸評

だんだんとレンズも溜まり、高価な「松レンズ」以外は大体そろってしまいました。オリンパス製のレンズでは、F2.0通しのズームレンズは松レンズと言われ非常に高価です。これ以外のレンズは、価格もそこそこで性能もよく、コストパフォーマンスに優れます。そこで、素人ながら、各レンズの寸評をしてみたいと思います。ご覧になった方が買う際の参考になればと思います。

ついでに、個人的にお薦めの順位付けもしてしまいましょう。

第一位:Zuiko Digital 14-54mm F2.8-3.5

ワイドから中望遠まででき、接写も可能なまさに万能レンズです。山登りなど、荷物を減らしたいときに持って行くただ一本のレンズはこれ以外考えられません。唯一の問題はボケ味がややごちゃごちゃする点。中間リングを付けた場合はもっと接写できますが、54mmでないと使えません。しかもワーキングディスタンスが足りず、虫が逃げます。むしろ1.4倍のテレコンの方が接写にはいいでしょう。一方、広角の14mmは、魚眼レンズを除けば、もっとも接写の出来る広角レンズです。バックの山と蝶を同時に入れて写すような場合、このレンズが活躍します。

14mm 14mm 54mm

第二位:Zuiko Digital 50-200mm F2.8-3.5

35mm換算100-400mmという、幅広い望遠域をカバーし、頑張れば手持ちも可能な素晴らしいレンズです。400mmとしてはコンパクトですが、重さはそれなりにあります。また、特筆するべきなのはボケ味が素晴らしいことで、ポートレートにも最適だと思います。このほか、50-200mmに1.4倍のテレコンを付けるとかなりの望遠接写が出来るので、遠方の花やチョウなどの接写が楽しめます。しかし、35mm換算560mmですから、三脚は必須です。

第三位:Zuiko Digital 8mm Fisheye F3.5

これこそ、フォーサーズユーザーは必ず買うべしという魔のレンズです。魚眼なのにレンズ先端から2cmまで近づくことが出来ると言う驚異の接写能力。太陽を入れてもほとんどフレア、ゴーストのでない性能。そして小型軽量。もう、魚眼の世界、特に魚眼による超広角接写の世界が待っています。蝶とともに世界をすべて写すような作品が可能です。これに1.4倍のテレコンを付けると(通称ma7スペシャル)、12mm程度の広角レンズになり、さらに接写が可能なので、いろいろな応用が楽しめます。

こちらの最後の方に2枚、魚眼の写真が載っています。

第四位:EC-14 Zuiko Digital 1.4X Teleconverter

既に何度も出ている通り、装着しても画質低下がほとんどない1.4倍のテレコンバーターです。テレコンバーターとはレンズとボディの間に装着して、焦点距離を伸ばす(この場合は1.4倍)補助レンズです。補助レンズのくせに、交換レンズ1本ほどの値段です。高いかなと思って手を出さない人がいると思います。しかし、それは間違いです。これ一本で、レンズが2倍に増え、2倍幸せになれる素晴らしいレンズです。人によっては2本目に買うべきレンズと言っても良いかと思います。

第五位:Zuiko Digital 50mm F2.0 Macro

50mmマクロは素晴らしい描写です。ボケ味もほんとにすばらしい。最高の描写力を誇るといっても過言ではありません。人によっては第一位に推しても不思議はありません。数少ない減点は、35mm換算で等倍、すなわち1/2倍までしか接写できないことです。これは花を写す人にはそれほど重要ではないと思いますが、小さい昆虫を写す人には困り者です。中間リングを付けると、2倍まで行き、FL-36のストロボがけられずに回ります。これはほんとに良くできています。また、野外では1.4倍のテレコンを付けて拡大率が低いのを補います。絞りが円形絞りでないので、少し絞ると丸ぼけが多角形になってしまう点は、あまり気にする必要は無いでしょう。

 

 ・こちらにも、Sigma30mmF1.4とZuiko90mmF2ともに出ています。2枚目がZuikoDigital50mmF2 です。

第六位:Olympus OM Zuiko 90mm F2.0 Macro

今はなきオリンパスのOMシリーズ用の名マクロレンズです。私もOMを愛用していた頃には高くて手が出せませんでしたが、中古で購入しました。それでも並の新品レンズより高価です。現在、フォーサーズ用の望遠マクロはシグマから105mmと150mmが出ていますが、私はそれが出る以前に望遠マクロが必要なので、これを求めました。結果として、かっての名レンズはそれだけの価値があり、現在の最新鋭レンズに勝るとも劣りません。最近のレンズはオートフォーカスに対応するために描写性能を少し犠牲にしているのだと思います。その点、マニュアルフォーカスである本レンズはぼけ味の見事さに驚かされます。ちなみに、絞りも実絞り(普通のレンズはオート絞りなので、シャッターを切った瞬間だけ絞られるのですが、実絞りでは絞りを絞るとすぐに絞られた状態になります。そのため、画面が暗く、ピントが合わせにくい)なので、マニュアル操作の出来ない人には勧められません。さらに装着にはOMマウント=>フォーサーズマウントの変換アダプターが必要になります(オリンパス製が市販されている)。

こちらにZuikoDigital50mmF2とSigma30mmF1.4ともに出ています。4枚目がZuiko90mmF2 です。

第七位:Zuiko Digital 35mm F3.5 Macro

OM時代のオリンパスは接写のオリンパスと言われ、数多くのマクロレンズを有し、バクテリアから宇宙までというターゲットの一翼を担っていました。しかし、今はマクロレンズが少なく、当時の面影はありません。その中で唯一、気を吐いているのがこの安価なマクロレンズです。接写はフォーサーズで等倍、35mm換算で2倍まで近づけます。さらに、1.4倍のテレコンや中間リングを付けることで4倍弱の拡大率が得られます。しかも解像力は高く、ぼけも美しい。価格的は低価格ですが、その存在価値は非常に高いといえます。接写する人なら必ず必要なレンズと思います。

35mmにEC14を付けた作例

第八位:Zuiko Digital 11-22mm F2.8-3.5

フォーサーズの広角を受け持つ重要なレンズです。これより広角側のレンズは高価な7-14mmしかないので、普通の人にとってはこのレンズが購買の対象になります。描写は建物写真等を撮るのでなければ、十分に満足の行くレンズです。建築には7-14mmが妥当でしょう。また、フィルターを付けられるのも良く(8mm魚眼と7-14mmはレンズが飛び出しているので付けられない)、PLフィルターを用いることが出来ます。しかし、問題点が一つあります。つまり接写能力が弱いのです。大きな蝶ならまだしも、それ以下の昆虫の広角接写は事実上無理です。

第九位:Sigma 30mm F1.4

シグマの明るいレンズで、換算60mm、昔の明るい標準レンズとして使えます。特にお薦めはポートレートで、標準レンズの画角で背景をぼかすことが出来ます。このレンズ,他のカメラ機種ではぼけが汚いという説もありますが、画面の中央付近しか使わないフォーサーズではまずまずです。こちらにZuikoDigital50mmF2とZuiko90mmF2ともに出ています。最初の2枚が Sigma30mmF1.4です。

第十位:Kenko Soft F2.8

ケンコーのソフトレンズで、TマウントをOM用にして、OM=>フォーサーズマウントアダプタ(第六位のZuiko Macro 90mmの所に書いたのと同じ)を介して装着します。非常に面白い描写をしますので、楽しめます。アルバム「秋の色」をご覧ください。

第十一位:Nikon Ai 600mm F5.6

こちらはニコンマウント>フォーサーズマウントを介して装着します。600mmですから、35mm換算で1200mm!超望遠レンズです。これは野鳥専用。このレンズを用いた作品は「winter birds」をご覧ください。オリンパスはキャノンを除く各社の古いマニュアルフォーカスレンズを装着することが出来ます。その際、マウントアダプターが必要ですが、多くのものは近代インターナショナルが作っています。古い望遠レンズを買うときの注意は、1)単焦点レンズを買う。古いズームレンズは性能がひどく落ちる。2)EDレンズ等、異常分散ガラスと言う高性能なレンズを用いたレンズを買う。の二つは必ず守る必要があります。あとは、ゴミ、ガタ、など基本的なことです。それさえ守れば、新品なら何十万円もするレンズが数万円で楽しめ、野鳥の写真を写すことが出来ます。

第十二位:38mmマクロ

超拡大用マクロで、4倍〜10倍の超拡大は未だにこのレンズしかありません。オリンパスOM用の可変中間リングを使います。絞りは5.6〜11あたりが良いようです。また、暗くなるのでツインフラッシュは必須です。「アリマキの脱皮」「ズイコーマクロ38mm」をご覧ください。