・Cカードを取るまで

 ダイビングをするのにはライセンスが必要だと言うことは知っていた。しかし、関東の片田舎ではどこで取ったらいいのか?とりあえず、雑誌で調べた近くにあるダイビングショップに行ってみることにした。

 そこでわかったことは、ダイビングにはお金がかかると言うことである。安いところでライセンスを取って、安い機材を安売り店でそろえて、あるいはレンタルでというつもりもあったが、やはり安全には代えられないような気がした。もう、それなりの年齢だし、家族もいるのに無理はいかんと思い、機材一式をそろえて講習を受けることにした。一番悩んだのが、ドライスーツにするか、ウェットスーツにするかだった。それまで南の島で泳いでいたのだからウェットでいいかとも思ったが、やはり練習は近場ですることを考え、高いドライになった。奥さんにはちょっと言えない金額だな。

 しかし、ネットをみると、凄い高額の機材一式を押し売りするような店もあるらしい。お金を払うのは自分なのだから、納得できないことはしない方がいい。働いている人の賃金も出ないような低価格でCカードの講習生を募集すると言うことは、それ以外の所で儲けるはずで、警戒した方がいいと思う。私も昔、渋谷で映画の鑑賞券の詐欺まがいのにひっかかったのがいい教訓になっているな。

 悪徳まがいのお店に関してはダイビング団体の集まりで作られている「Cカード協議会」が一定のガイドラインを出しています。関心のある方は、一度、ネットで検索して、ご覧になって見てください。

 テキスト講習は、ビデオを見て、テキストを読んできて、講義を受けて、テストを受けるというものだった。自動車教習所みたいだが、ほとんどマンツーマンで教わるのが違う。ま、講習の重要性が分かったのはずっと後なのだけど。

 最初の実技はプール講習だけど、近くのプールが休みのために伊豆の近くまで行くことになった。まずはマスク脱着がつらい。確かにマナ島の体験ダイビングでも、半分まで水が入ったのを出す練習とかしたが、はずすってのは結構緊張する。BCの脱着、中性浮力、それに結構長い間水面に泳いでいる(水着だけで)練習とか、以外に(?)真面目な講習であった。

 さあ、いよいよ海洋実習だ!と思っていると、なんと台風で中止。そのあと、仕事でしばらく行けなくなり、1カ月くらい経過してしまった。夏のうちに取るはずが、9月も下旬になってようやく海洋実習である。

 9月下旬、富戸のヨコバマにいく。このときの衝撃は忘れない。あたりいちめん、おびただしいダイバーたち。なにこれ。世の中にダイバーってこんなにいるのか。ダイビングってこれほどまでに普及しているとは思わなかった。そうか、普通の海水浴客と行くところが違うから、出会うことはないもんね。行列を作って潜る。このときも記憶に強く残るのはマスク脱着のつらさかな。なんせ、マスクをはずしている最中にレギュレーターもはずれてしまったし。パニックにならなかったのは年の功か。レギュレーターリカバリーをして、それからマスクをつけることができた。こうしたちょっとしたことが自信につながるな。

 ともあれ、これで仮のCカードを発行してもらい、はれてダイバーの仲間入りをしました。その後、ちゃんとしたCカードが届き、いよいよです。そうそう、ライセンスじゃなくってCカードね。ちゃんと理解しましたよ。


・最初の一潜り

 もう潜りたくて仕方ない。夏まで待てない。ドライも買ったことだし。そこで11月に熱海にいくツアーで潜った。結果は悲惨だった。浅いところで逆立ちになり、あわてて近くの石をつかんだが、石ごと浮上。じたばたしたんで、エアーも30分ももたなかった。ツアーの皆さんには迷惑をかけました。水中の景観を見る余裕もない。一応、「キンギョハナダイ、イラ、イセエビ、ムギワラエビ」ってログブックには書いてあるけど、記憶はありません。「エアーを抜くときは立って抜く」とも書いてある。ドライスーツ逆立ちの教訓です。

 まあ、二本目は少し落ち着いてそこそこには潜れたんだけど。

・カメラを手にするまで

 あーこれじゃ駄目だーと思い、ショップに相談してアドバンスを受けることとした。昔流なら、ちゃんと潜れないのにアドバンス?ってニュアンスで書いてある本もあったけど、とりあえず中性浮力、ナビゲーション、それに水中カメラはやってみたかった。あとディープと、ナイトか。というわけで、また講習を受け、海洋実習へ。

 このときの海洋実習が伊豆大島で、これがカメラを始めるきっかけになった。カメラの話の前にダイビングそのものの話をすれば、まずタンクが水中ではずれた。なんか引っ張られるような気がしていたが、エアの少なくなったタンクが浮いていた。もちろん、原因は締めが甘かったのだが、水につけるとベルトが伸びるのも原因。以後、必ずベルトを濡らしてからつけるようにした。また、1年ほどして、タンクが抜けないようなゴムのストッパーをメーカーからショップを通じてもらった。これで抜ける心配はほぼなくなった。次に、ジャイアントストライドエントリーでフィンの留め具が壊れ、フィンが脱げた。ツアー参加者のN氏が同じ部品を持っていたのでことなきを得た。以後、私もその部品をいつも持参している

 さて、カメラの方だが、練習用はSea & Sea社のモーターマリンII(MMII)という、知る人ぞ知るとてもピント合わせの難しい機種であった。しかし、ツアーには先ほどのN氏、それにY氏がいずれもキャノンイオスキッスをSea & Seaのハウジングにいれて持参していた。ハウジングというのは、カメラを入れる防水箱みたいなもので、水中ストロボもつけられる。一眼レフ用のハウジングはアルミでできている。はじめてちゃんとしたハウジングを見て、うらやましかった。しかし、まだあんな重たいものを持って潜る技量はないし、まずはMMIIで練習。ところが、他の二人がカメラを持っていないときに、なんとソウシイザリウオがでた。これはでかかった。そのため、MMIIでもけっこうちゃんと写せた。これが私のはじめての「ダイビング中」での水中写真になった。そう、もちろんスノーケリング中にはいままでSea & Sea社のモーターマリン35(MM35)で水中写真を写してきたのだ。だから、大島の後も、自分のMM35でダイビング中に写すつもりだった。だが・・

 MM35は4月の熱海で壊れてしまった。もうプラスティックが劣化していたのだ。メーカーに送ってもらったが修理はできないという。さて、カメラ買い換えますか?一眼レフ+ハウジングに?それともモーターマリンIIかニコノス? やはり、陸上でも使っている一眼レフが、接写をするためにはどうしても欲しい。そうそう、今や主流のデジカメはまだまだ未来に属していた時代の話ですよ。たった5年前だけど。

 しかし、一眼レフは重いし、とても自信がない。そこでお店の一眼をレンタルし、ちゃんと潜れるかどうか練習することとした。このあと4本ほど練習し、大丈夫そうなので、いよいよカメラ購入へ。

 いろいろ考えたけど、当時一般的だったキャノンのイオスキッスは50mmマクロレンズが1:2までしか写せない(1cmの魚がフィルム上で5mmに写る)が、ニコンのマクロ60mmは等倍まで寄れる(1cmの魚がフィルム上で1cmに写る)。キャノン用のイノンのハウジングは斬新な設計でずいぶん惹かれ悩んだが・・。結局新発売で安かったSea &SeaのNX-60というハウジングとニコンF60にすることになった。グリップが着いている分、割安に感じたし、グリップがあると取り回しが楽だというお店の人の話を聞いて、これになった。気になるお値段はこれまた結構な値段で、結局、ダイビングにはお金を使いましたね。ははは・・・

 ともかく、こうして水中写真にのめり込むようになったわけです。最近は、なかなか出かける機会に恵まれませんけど。

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