LACAM (Pierre) ラカン(ピエール)
1836〜1902菓子職人・菓子歴史家
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19世紀以前にお菓子の本を残しているカレーム、グッフェなどは、キュイジニエ兼パティシエであるが、ラカンは珍しく菓子作り専門の職人の出身であ。
1836年、12月27日、Saint-Amand-de-Belves (Dordonge) に生まれる。パティシエをしていた兄に勧められ、この道に入り才能を発揮する。1860年代になると、一連のプチフールを作り始める。またムラング・イタリエンヌを使った最初のアントルメを作り出したことで知られている。
1865年、多くのルセットを載せた「製菓職人・氷菓職人」<Le Patissier-Glacier>を出版する。彼が個人的に仕事の為に集めたルセット集である。当時すでにラカンは熟練した職人としての名声を得ており、業界のために役立ちたいと考えていたようだ。
1890年、2冊目の本、「製菓覚書」LE MEMORIAL DE LA PATISSERIE を出版。これは1冊目の本を再録し、さらに新しいルセットを付け加えたもので、「地理的歴史的」historique et Geographique と付記されているように、地方菓子や外国のお菓子、お菓子の歴史にまつわる話がおさめられている。また、1冊目の本を書いた時には大きなメゾン(店)で仕事をする職人の事しか頭になく、それを反省して、小規模店の職人にも使えるルセットを心掛けたとしている。
ラカンはカレーム以来、流行のパティスリーについて卓越した本を書いた数少ないパティシエの1人である.かつて、カレームをはじめ知的な技術者、改革者は旧態依然とした状況から脱しようとして周りの妬みを買った。ラカンもまた例外ではなかったが、彼は恐れることなく自分の芸術を高めようとした。
1893年には「フランスとイタリアの古典的、芸術的氷菓職人」<Glacier classique et artistique en France et en Italie>を書き、また、「フランスと外国の料理」<La Cuisine francaise et etrangere>の編集にあたった。
ラカンは新しい製菓道具の開発、普及にも熱心で、タルトの縁飾りをつけるパンス・ラカンや、アメ細工用のフィル・シュクル・ラカンを考案し、また今ではパティシエ必携の道具、コルヌ<corne>(カード)を強く推奨した。
多くのプチフールやムラング・イタリエンヌを使ったアントルメで知られているラカンであるが、フランスの代表的なクリスマスケーキ、ビュッシュ・ド・ノエルの作者として名前が挙がることがある。彼の作かどうかは、正確なところはわからないが、このビュッシュは1860年代にパリのパティシエが作り出したもので、ラカンの本にもイラスト入りで紹介されている。
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