いちごのタルト

2001年に「今年のいちごは美味しい」と書いたことがあるが、その時は「女峰」が晩年を迎えていた時期だった。たった3年で店頭でこの品種を見かける事はほとんどなくなった。

2004年、店頭で見かける品種の種類は増えているが今年は「とちおとめ」が美味しい。ほとんどはずれがないくらいだった。それに加えて、近所の農産物直売所で、酵素栽培(どこがどう良いのか判らないが)のもので、美味しいのがコンスタントに手にはいるようになった。

いちごのタルトはお菓子作りの初心者にとっての憧れのお菓子のひとつだと思う。
そのわりに作ってみると、美味しくない、手間がかかる、という感想を持つ人は多いのではないか。
○まず、タルトの皮がサクッと焼き上がらない(技術の問題)
○手間がかかる(組み立てによって違うが、タルト生地、クレーム・ダマンドやクレーム・パチシエールなど複数の生地を作る手間)
○切るといちごがゴロゴロ転がって落ちて、美しくない。
○いちごと生地、クリームの一体感がなかなか味わえない。

などなど。

そんな理由で私もあまり作っていなかったのだけれど、何を思ったか今年は作りたくなった。
生地をサブレ生地にし、クレーム・ダマンドを詰めて焼く。クリーム・シャンティーをひと絞りして、いちごを並べる。ナパージュを控えめに塗る。
ん?いつもと違うぞ。丁寧に切れば崩れない。
今まではいちごの切り口から水分が出て、水っぽく、来るとズルズル、ゴロゴロと崩れた。私はこれが何ともいやだったのだ。クレーム・パチシエールを止めてクレーム・シャンティーにしたらこのズリズリと崩れる感じがない。どうもクレーム・シャンティーがいちごの水分を吸い取ってくれるようだ。

ついでにタルトレットも作ってみた。私はプチガトーやタルトレットを作るのが嫌いだ。大きいのを作るのに比べて、手間と時間は倍以上かかる上に、味バランスが崩れやすいからだ。
しかしタルトに限っては崩れるのがいやなのでプチで作ってみたらば、何と、gros で作るよりバランスも味もいいではないか。調子に乗ってタルト・オ・シトロンもタルトレットで作ってみた。これもいけた。(春から初夏にかけて、このレモンのタルトは非常に美味しい。自分で言うのもナンだが、このルセットの完成度はかなり高い)

(2004/04/13)